現地からの声


※以下は2011年の東日本大震災時の活動に関する記録内容です。状況は異なりますが、参考となれば幸いです。

 

※「災害鍼灸マッサージプロジェクト」による東日本大震災被災地へのボランティア活動は、2011年12月6日をもちまして、終了いたしました。多くのみなさまのご協力、ご支援、誠にありがとうございました。

①治療を受けられた方からの声

 

11月20日。訪れた仮設住宅集会所で、活動を行っていたところ、治療を受けられた方よりカードをいただきました。とてもうれしいメッセージだったので、この場でご紹介させていただきます。

 

         

  ----------以下、メッセージカードの内容です----------

 

 

 

 

自然の家にいたときからの、支援に感謝でいっぱいです。知っている顔に出会うのがいちばんうれしい時です。この震災がなかったら、一生で会うことがなかった方たち。この出会いを大切にし、いつも感謝の心を持ち続け、がんばり過ぎず生きて行きます。

 

つもマッサージの支援、ありがとうございます。この仮設は年寄りが多いので、マッサージさんたちが来るのを心待ちにしておりました。体をほぐしてもらうことにより、気持ちも明るくなり前へと進む励みになります。本当にありがとうございます。

 

 

                                                 波伝谷仮設 Mさん

 

 

②シンガポールからのお礼のお便り

 

代表の三輪宛てに、シンガポールのSさまより手書きでお礼の葉書が届きましたのでご紹介させていただきます。心のこもった温かいメッセージをありがとうございました。

 

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前略

 

 

東日本大震災におきまして、私の郷里であります宮城県南三陸町に支援活動のためにお越しいただき誠にありがとうございます。そちら様のブログにて活動を知り、ご挨拶のはがきを書かせて頂きました。町内でも北は港地区、南は戸倉・波伝谷地区と広範囲に渡って活動されているとのこと、感謝の念に堪えません。ブログでは12月一杯までのまでの活動との事、本当にお疲れ様です。
一町民として癒して下さりました御恩は終生忘れません。

私は4月、9月と帰省しました。実家は無事であったことを考えますと、財産を失った方々の心情は察するに余りあります。震災前の生活水準まで回復するのには長い年月、険しい道程が待ち構えているのは想像に難くありません。活動が終了された後も、どうか温かい眼差しで見届ければ、これに優る慶びはございません。

 

師走の候、何卒ご自愛下さいませ。

 

草々

 

平成23年12月1日 シンガポールにて

 

 

 


現地からの声(地元の治療院の方より)


災害鍼灸マッサージプロジェクトでは、3月に支援活動を開始した岩沼市、4月に活動を開始した名取市、塩竈市での活動を、5月12日で活動終了しました。また、5月に活動を開始した気仙沼市での活動は6月30日に活動終了、7月に活動を開始した石巻市での活動は9月28日に活動終了致しました。5月より活動をしてまいりました南三陸町での活動も、12月6日をもって終了となっております。

 

活動終了の際には、被災された方々や被災地で復興を支える職員のみなさまが今後も継続した治療を受ける助けになるよう、また、地元の治療家の先生方に対して少しでも助けになるよう、現地の治療院のみなさまに連絡を取らせていただ上で活動拠点近隣の治療院一覧を作成し、治療院一覧を配布できる体制を整えながら撤退するよう心がけております。

 

リストを作成し、紹介させていただいた先生方にお知らせさせていただいたところ、ぽつりぽつりとお礼のメールやお手紙をいただいております。

 

その中から、現地での活動に参加してくださった方々とも共有したいと思うものを、発信してくださった治療家の先生方からの了承を得て、紹介させていただこうと思います。

 

  

 


~宮城県名取市せのお針灸治療院 瀬野尾純一様より~

 

 

災害鍼灸マッサージプロジェクト 三輪様

 

 

名取市のせのお針灸治療院と申します。

 

本日、速達を受け取り早速メールした次第です。

 

今回の震災に当たり全国各地よりさまざまな支援を頂き
こころより御礼申し上げます。

 

貴プロジェクトの活動も市役所職員の方からお聞きしており非常に助かるとおっしゃっていました。
遠路はるばる来ていただき、みなさんの活動には頭の下がる想いです。
本当にありがとうございました。

 

当院は幸い大きな被害もなかったので、震災後から自分に何ができるか考えておりました。
避難所での治療という方法もありましたが、貴プロジェクトをはじめ全国からマッサージチームや医療チームが駆けつけてくれていることを知り、当院では震災により自宅に帰されて病院・施設に戻れない高齢者やその家族のケアを主に行っておりました。

 

ライフラインの復活に伴い、一時帰宅していた患者さんも大半が病院や施設に戻ることができ、当院も従来の患者さんの治療がメインになりましたが震災後は「からだとこころの不調」を訴える患者さんは増える一方で病院では対応しきれない部分を針灸マッサージでカバーできればと思っています。

 

さて、紹介許可のお願いですが、当院はもちろんOKです。

 
当院では被災された方は料金も安くしておりますので、利用していただければ幸いです。

仮設住宅ができ、被災者の方々を目にする機会も減り、マスコミも去ってしまうと孤立する方々が増えると思います。阪神大震災でも震災後、数年から十数年で、仮設を追われ、補助や支援も次々とカットされることであらたな不幸な出来事が起こりました。

 

東北でも同じことが起こるでしょう。
 

これからが地元にいる我々の本当の出番だと思ってがんばりたいと思います。

 

最後に三輪様をはじめとする各支援団体の方々にこころより感謝いたします。
 

ほんとうにありがとうございました。

 

 

                                        せのお針灸治療院 瀬野尾純一

 

 

後方より補足:
さらに、先のMailをブログで紹介させていただけないかお願いしたところ、以下のMailをいただきました。活動終了後の復興の様子がわかる、嬉しいお便りです。

 

私のメールが役に立つのでしたらHPへの掲載お願いします。

 

さて、全国のみなさまの支援のお陰で、名取市では今月中に仮設住宅への入居が完了し、避難所が閉鎖できそうです。

 

これは貴プロジェクトをはじめ、自衛隊や警察・消防、全国からの救援物資やボランティアの方々、建設業者や設備関連業者の方々が不休で支援してくださったからこそこれほど早く入居ができたことであり、被災者はもとより市民全員が全国の善意に感謝しております。

 

さらに避難所が閉鎖されることで、各小学校・中学校の体育館も使えるようになります。

今まで外や他校の体育館を借りて練習していた部活動も来月からは自分たちの体育館を使って練習することができ、6月から始まる中総体にもなんとか間に合いそうです。

 

本当は体育館で練習したいのに、避難されている方の気持ちを想い、文句ひとつ言わず黙々と練習してきた生徒たちは今回の震災でかけがえのないいい体験をさせていただいたと思っています。

 

そういう経験をした子供たちだからこそ、これからの宮城を再建できると信じてがんばっていきたいと思います。

 

支援していただいた皆様にはこころから感謝申し上げます。
 

ありがとうございました。

 

                                        せのお針灸治療院 瀬野尾純一

 

 

 


~宮城県名取市名取中央治療院 小野まり子様より~

 

拝啓

 

 

立夏も過ぎましたが、肌寒い日が続いております。
このたびはご連絡ありがとうございます。
またお忙しい中、わたくしの市にいらしてくださり、ボランティア活動ありがとうございました。
感謝いたしております。

 

わたくしも被災者で、スタッフも家が全壊などで、思うようにボランティア活動が出来ずにおりました。治療室もあり、空いている時間に避難所をまわりました。
私どものスタッフは文化会館でマッサージを行っており、
報道ステーションにも取り上げていただき、現在も土曜日の午後に行っております。

 

先週いらした患者さんは、静岡の先生にはり治療をしていただき頭痛が軽減したと喜んでおりました。

 

わたくしは、これから宮城県、そして名取の復興にむけて歩んでまいります。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。

 

ボランティアでいらしてくださった先生たちへ「ありがとうございます」とお伝えくださいませ。
 

かしこ

 

 

辛卯 皐月二十四日
名取中央治療院
院長 小野まり子

 

 


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